農業融資審査の動向


農業には農耕具や土地などを購入しなければいけないため、何かとお金がかかります。
「農業融資」はそういった農家の人やこれから農業をはじめる人に向けたサービスです。
最近、この農業融資審査に動きがみられました。
今回は農業融資審査の動向について紹介します。

農業融資とは

「農業融資」は農業を営んでいる農家あるいは農業法人に対して行われる融資で、通常の融資とは違った条件と審査方法になっています。
多くの場合は「認定農業者」として市町村によって認められていることが条件に組み込まれているほか、農業だけの所得が一定以上になっているなどの様々な条件を満たしていないといけません。

使い道も農業を行ううえでの運営資金あるいは設備資金などに限定されていて、通常の融資とは違う雰囲気があります。

認定農業者制度とは

認定農業者制度は農業経営基盤強化促進基本構想に示された農業経営を達成することを目標にした計画を市町村が認定し、その認定を受けた「認定農業者」に対して税制措置や農業融資を受けることのできる金融措置が講じられます。
認定を受けてから5年経過したときに、もう一度計画を提出して再認定を受けないと認定農業者の資格を失います。

認定される基準は以下のとおりです。

  1. 計画が市町村基本構想に照らして適切なものであること
  2. 計画が農用地の効率的かつ総合的な利用を図るために適切なものであること
  3. 計画の達成される見込が確実であること

基準を満たし、認定農業者であると認められないと受けることができない農業融資もあります。

農業融資がマイナーなわけ

農業融資はあまり多くの銀行が取り扱っているわけではなく、かなりマイナーといわれています。
それは「農業が不安定な要素を多分に含む産業」だからです。

銀行はしっかり返済してくれる顧客を探して融資をすることで利益をあげています。
しかし、農業は天候や災害によって農作物が被害をうけると収入が大幅に減少する可能性があり、返済能力が不安定です。
また、そういったリスク面を憂慮する人が増え、農業全体が縮小していることも原因になっています。
こういった事情のため、農業融資は農業との関連性の高いJAバンクなどの一部を除いては取り扱っていないことが多いです。

市場の変化

近年、銀行は融資先を探すことに苦心しています。
中小企業や建設業が伸び悩み、新しい融資先を探している銀行が多くなりました。
その結果、今までよりも農業法人への融資を決定した銀行が増えました。

農作物のブランド力のアピールや独自の販売ルートの開拓を行い、今までよりも高い収益をあげる農家や農業法人が増え、農業が抱えているリスクよりも資金を融資してサポートする方向に決定しました。
また、銀行側の農業法人などを正確に審査する知識やノウハウがしっかりしてきたことも関係しています。
今後は新しい融資先を見つけた銀行と長くサポートしていた農協の競合が予想されます。

TPPの影響

昨今話題になっている「TPP」も農業融資に大きく関係しています。
「TPP」の正式名称は「環太平洋戦略的経済連携協定」で、この協定を結んだ国同士の輸出入に大きな影響を与えます。

農業に大きな影響を与えるのは「関税の撤廃」で、外国からの安価な野菜や果物といった農作物が流入し、国内の農作物が脅かされる可能性があると考えられています。
農業融資などの制度の整備は今いる農家や農業関係者をサポートするだけでなく、今後就農を考えている人にとっても重要な問題になります。
既にTPPに備えて事業や規模の拡大を考えている人は少なくないと思われるので対応が急がれます。

おわりに

今回は農業融資審査の動向について紹介しました。
今まではあまり手を出そうとしていなかった銀行も農業融資に前向きな姿勢を見せているので、農業の資金面での苦労が軽減されるような制度や政策が待たれます。

Post Author: 編集部

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です